こうした状況に対し、宮内庁の姿勢も大きな変革を迫られている。長らく「沈黙は金」とされてきた皇室広報だが、SNSの公式アカウント運用を開始するなど、正確な一次情報を直接国民へ届けるアプローチへと舵を切った。これは過熱するネット上のデマやプライバシー侵害に対する実質的な防波堤を築く試みでもある。
皇族には一般国民と同等の肖像権やプライバシー権がどこまで認められるべきなのかという議論は、法曹界やメディア研究者の間でも激しく交わされてきた。公的活動に対する報道の自由は守られるべきだが、個人の尊厳を傷つける捏造画像や悪質なプライベートの暴き立ては、明確な権利侵害に他ならない。宮内庁が発信するクリアな事実関係が、ネット空間のノイズを駆逐できるかどうかが今まさに試されている。