JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)をはじめとする主要団体における女子フィジークの審査基準は、単に筋肉が大きければ勝てるという単純なものではありません。審査員は以下の3つの要素を複合的に評価しています。
第一にマスキュラリティとシンメトリーです。全身の筋肉がバランスよく発達しているか、左右対称であるか、特定の部位だけが突出して全体の調和を崩していないかが厳格にチェックされます。広い背中から引き締まったウエスト、力強い大腿部へと続く「Vシェイプ」や「Xシェイプ」の完成度が鍵を握ります。
第二にコンディショニング(絞りの深さ)です。皮下脂肪を極限まで削ぎ落とし、筋肉のカットや血管の浮き出方(バスキュラリティ)が明瞭であるかどうかが問われます。ただし、過度な脱水によって皮膚の張りが失われたり、生気を欠いた表情になったりすることは減点対象となります。
第三にステージプレゼンテーションと女性らしさ(フェミニティ)です。かつての女子ボディビルから「女子フィジーク」へと名称が移行・再編された背景には、過度な巨大化を防ぎ、女性としての美しさと優雅さを保った筋肉美を評価するという明確な方針があります。堂々とした立ち振る舞いやポージングのスムーズさ、表情の豊かさも勝敗を分ける重要なファクターです。