健康保険や厚生年金だけでなく、週20時間未満の掛け持ちにおける雇用保険のルールについても正確な理解が求められます。
雇用保険も社会保険と同様、原則として「1社で週20時間以上」の労働条件を満たさなければ加入できません。複数勤務の時間を合算して加入することは通常認められていません。しかし、65歳以上の労働者を対象とした特例として雇用保険マルチジョブホルダー制度が運用されています。
この制度では、65歳以上で「2つの事業所の労働時間を合計して週20時間以上」かつ「各事業所で週5時間以上」などの要件を満たす場合、本人がハローワークへ申し出ることにより、特例的に雇用保険の被保険者資格を取得できます。失業時の給付や教育訓練給付金の受給資格を得られるため、シニア世代のダブルワーカーにとっては極めて有益な選択肢となっています。
また、2026年最新の社会保険適用拡大ルールを巡る議論も加速しています。政府の社会保障審議会では、将来的な「企業規模要件の完全撤廃」や「週労働時間要件を現行の20時間から10〜15時間へ引き下げる案」が継続審議されています。制度改正の波によって、これまで社保対象外だった超短時間勤務のダブルワーカーも、将来的に各事業所での社保加入が義務付けられる方向へ労働市場がシフトしつつあります。