品種別の栽培比率に目を向けると、日本のさつまいも市場はここ10数年で劇的な世代交代を遂げました。かつて東日本の主流だったホクホク系の「ベニアズマ」や西日本の「高系14号」に代わり、市場を席巻したのが「ねっとり系」「しっとり系」と呼ばれる極甘品種です。
現在、最も広い作付面積を誇るのが「べにはるか」です。糖度が非常に高く、じっくり加熱することで安納芋をも凌ぐ濃厚な甘みと滑らかな舌触りを生み出します。茨城県をはじめ九州・関東全域が主要産地となっており、スーパーの店頭焼き芋専用機で提供される芋の大半を占めるまでに成長しました。
一方、絹のようななめらかな舌触りと上品ですっきりとした甘さで急成長したのが「シルクスイート」です。群馬県で誕生し、茨城県や福島県、千葉県などを主要産地として広まりました。繊維質が少なくなめらかな食感を持つことから、焼き芋だけでなく冷やし焼き芋やパティスリー向けのスイーツ素材としても絶大な人気を博しています。