事故発生時、船内には乗客および乗組員あわせて140名が滞在していました。深夜帯ということもあり、大半の乗客は個室や客室フロアで就寝、または下船準備を始めていた時間帯です。
現場に乗り合わせたトラックドライバーや乗客の手記・証言によると、「着岸のアナウンスを待っていたところ、下から突き上げるような『ガガガッ』という鈍い衝撃と振動が走った」「激しい横揺れはなかったものの、エンジンのうなり音が変わり、すぐに船が停止した」と当時の緊迫した船内の様子が語られています。幸いにもパニックによる転倒事故や怪我人は1人も確認されず、乗客乗員の安否は速やかに「全員無事」と確認されました。
また、海難事故において二次被害の最大懸念となる「船内への浸水」や「重油流出」についても、海上保安官による船底ダイバー潜水調査および船内点検の結果、外部への油流出はなく、隔壁内部の健全性が保たれていたことが確認されています。消波ブロックの傾斜面に船底の一部が乗り上げた状態であったため、船体の破口(穴あき)による浸水を奇跡的に免れた形です。