代表選考当時、SNSや一部の野球ファンの間では「本塁打バッターが少なく長打力に欠ける」「スモールベースボールではアメリカや台湾のパワーに力負けするのではないか」という懸念や批判の声が少なくありませんでした。
しかし、この批判は国際大会のレギュレーションと近年の野球戦術トレンドに対する誤解に基づいたものでした。WBSC主催のU-18ワールドカップは木製バット使用かつ7イニング制です。打球初速が制限される木製バットでは、どれほど高校通算本塁打が多い強打者であっても芯を外されれば外野フライに倒れます。パワー重視のアメリカ代表打線が日本の変化球と制球力に苦しみ凡打を重ねたのに対し、日本代表は徹底したセンター返しと逆方向へのゴロ打ちで出塁率を稼ぎました。
「長打を打てない」のではなく、「低反発バットで最も得点確率が高いアプローチを選択した」というのが真実です。馬渕監督のリアリズムに基づいた戦術選択は、現代野球におけるデータ重視の効率的アプローチそのものであり、批判を最高の結果で覆したと言えます。