タンポンを安全に使用する上で、決して軽視してはならないのが「トキシックショック症候群(TSS:Toxic Shock Syndrome)」の感染予防です。
TSSは、黄色ブドウ球菌が産生する毒素によって引き起こされる急性疾患であり、発熱、発疹・発赤、倦怠感、下痢、嘔吐、血圧低下などの症状を伴います。黄色ブドウ球菌自体は健康な人の皮膚や鼻腔、膣内にも存在する常在菌ですが、タンポンを推奨時間を超えて長時間放置したり、汚れた手で挿入したりすることで菌が異常増殖し、毒素が血中に吸収されるリスクが高まります。
厚生労働省や医療機関のガイドラインに基づき、以下の安全管理ルールを徹底する必要があります。
- 最長使用時間は4〜8時間以内を厳守:経血量にかかわらず、1個のタンポンを8時間以上連続して使用することは絶対に避けてください。
- 就寝時の使用には注意:睡眠時間が8時間を超える可能性がある場合は、夜用ナプキンや吸水ショーツを使用するのが安全です。
- 挿入前の手洗い:手に付着した雑菌を膣内に持ち込まないよう、装着直前に石鹸で入念に手を洗います。
- 1回に2個以上の同時使用は厳禁:モレを防ぐ目的で一度に2個挿入することは重大な医療トラブルにつながります。
- 体調異変時の即時対応:使用中に突然の高熱や発疹、めまい、吐き気などの症状が現れた場合は、直ちにタンポンを取り出し、産婦人科または救急外来を受診して医師にタンポン使用中であることを伝えてください。