カテジナ・ルースがこれほどまでに強烈なインパクトを残した背景には、戦火に巻き込まれる中で加速していった狂気のプロセスがあります。もとはウーイグルの街に暮らす良家のお嬢様であり、ウッソが想いを寄せる憧れの対象でした。
しかし、戦争に巻き込まれてクロノクルの捕虜となり、ザンスカール帝国の思想や過酷な戦場に身を置くうちに、彼女の内面は激変します。自らの存在価値を戦場でしか見出せなくなったカテジナは、特別でありたいという強烈な自尊心と、かつて自分を慕っていた年下のウッソがパイロットとして圧倒的な才能を発揮していくことへの焦りを募らせていきました。
やがてその感情は、ヒロインであるシャクティ・カリンへの敵意や、ウッソに対する歪んだ執着へと変貌します。「ウッソ、お前さえいなければ!」と叫びながら味方をも巻き込む凶行に走り、生身の女性兵士を盾にしたビキニアーマー部隊(ネネカ隊)を差し向けるなど、常軌を逸した冷酷非道な手段でウッソを精神の底から揺さぶったのです。