人間関係の希薄化が進む現代において、カルトが突くのは「強烈な孤独感」と「将来への不安」である。勧誘の第一段階は、徹底的な肯定だ。彼らはターゲットを過剰なまでの優しさで包み込む。これを心理学では「ラブ・ボム(愛の爆弾)」と呼ぶ。
自分の居場所がここにあると錯覚させた後、彼らは少しずつ既存の人間関係を遮断しにかかる。「あなたの成長を邪魔する友人とは距離を置くべきだ」といったアドバイスが、徐々に刷り込まれていく。孤立した人間は、コミュニティ内のルールやリーダーの言葉を絶対視するようになり、主体的な思考力を奪われていくのだ。