コスメによるカバーを超えて医療介入を検討する場合、施術ごとの特性とダウンタイムの実像を知る必要があります。近年、人中短縮美容医療の評判として手軽さから選ばれているのが人中ボトックスです。
ボトックス注射は、上唇結節の上部にある口輪筋の表層へ適量のボツリヌストキシントキシンを注入する手法です。筋緊張が適度に緩むことで、話す際や笑う際に内側へ巻き込まれがちだった上唇が外側へ反り返り(リップフリップ効果)、上唇の赤唇部分が露出します。その結果、鼻の下から唇までの見かけの距離が短縮されます。効果は施術後3〜7日程度で現れ、持続期間は約3〜4ヶ月と一時的ですが、メスを入れずにニュアンスを変えられる点が支持されています。
一方、根本的な短縮を求めて行われる人中短縮術(外科切開)は、鼻の直下の余剰皮膚を3〜5mm程度切除し、口輪筋の処置を行って縫合する手術です。臨床現場の経過・症例データを紐解くと、劇的な審美改善が得られる一方で、過酷な経過をたどる現実が浮き彫りになります。
- 術後〜1週間:鼻下に強い腫れと内出血が生じ、縫合糸がついた状態で過ごす。食事や会話時の口の開閉が厳しく制限される。
- 抜糸〜1ヶ月:抜糸後も創部に強い赤みや硬さ(拘縮)が生じ、上唇が引っ張られる感覚や表情の動かしにくさが残る。
- 3ヶ月〜半年:拘縮が徐々に和らぎ、傷跡の赤みが白っぽい線へと成熟していく。完成形を評価できるまでには最低6ヶ月を要する。
大手美容医療口コミプラットフォームやSNSの当事者コミュニティにおける生の声では、「間延び感が消えて横顔のEラインが整った」と歓喜する意見がある半面、「想像以上に傷口の赤みが半年以上引かなかった」「ストローで飲み物が吸いにくくなり、笑顔がぎこちなくなった」といった機能的な違和感を吐露する投稿も散見されます。