橋本聖子には6人の子供がいるが、そのうち自身が出産した実子は3人だ。いずれも夫である石崎一夫氏との間に生まれ、その名前には彼女の人生そのものであるオリンピックの記憶が直接刻み込まれている。
長女の名前は「聖火(せいか)」。2000年シドニー五輪の年に誕生した。聖火リレーの「聖火」から名付けられたこの名前は、当時スポーツ紙の1面を大きく飾った。続いて2004年アテネ五輪の年に生まれた長男には「ギリシャ」と命名。古代オリンピック発祥の地にちなんだ大胆な命名は、日本中を驚かせた。さらに2006年トリノ冬五輪の年に生まれた次男には「トリノ」と名付けられている。
まさに自分の人生の節目となったオリンピック開催地やシンボルを、そのまま我が子に授けるという選択。彼女にとって五輪は単なる競技大会ではなく、自らの生命と家族の歴史が混じり合う神聖な場所だったのだ。