シーツがピンと張れたら、次は毛布のセッティングだ。自衛隊の毛布の畳み方は、もはや工芸品のような幾何学的正確さを誇る。
基本は「観音開き」や「縦横の均等折り」をベースにするが、最大の特徴はすべての角を90度の直角に整える点にある。畳んだ毛布の端(通称:耳)が一切外側にハミ出さず、断面がピシッと一直線になるよう、指先で折り目をアイロンのように強くプレスしながら形を整える。
ベッドの上に毛布を配置する際も、枕元からの距離やベッドフレームの縁との間隔は規定通りに揃えなければならない。少しでも角が丸まっていたり、膨らみが生じていたりすると点検で弾かれるため、隊員たちは手のひらや下敷きなどを駆使して空気を抜き、硬質な立方体へと仕上げていく。