杉田氏の事件から約2年半後の2018年9月、再びメディア各社が「元・歌のお兄さん、覚醒剤使用で逮捕」と大々的に報じ、世間に大きな波紋が広がりました。逮捕されたのはシンガーソングライターの沢田憲一容疑者(当時)です。
しかし、この報道には重要な事実関係の整理が必要でした。沢田氏はNHKの教育番組の地方イベントやファミリーステージ等に出演経験があったものの、全国放送された『おかあさんといっしょ』本編の歴代レギュラー「歌のお兄さん」ではありませんでした。報道機関が「元歌のお兄さん」という肩書を強調して報じたため、歴代レギュラー陣に誤解が及ぶ事態となり、関係者やファンの間で大きな混乱が生じました。
この事件は、肩書が独り歩きしやすい芸能報道の危うさを示すとともに、幼児番組に関わる表現者に求められる社会的責任の重さを改めて浮き彫りにしました。