シンガーソングライターの山本コウタローが結成したバンド「ウィークエンド」によって世に送り出されたこの楽曲は、爽やかなメロディラインとは裏腹に、切ない旅情を描いた歌詞が強い印象を残す。当時、若者たちの間では「失恋したら三浦半島へ向かう」という一種のムーブメントさえ生まれたほどだ。
フォークソング全盛期において、ラジオの深夜放送から流れるその歌声は、多くの若者の孤独を包み込んだ。過度に装飾されないアコースティックギターの音色と悲しみを優しく溶かすようなハーモニー。それこそが、時代を超えて人々の胸を打ち続ける理由であり、今回の映像化企画においても作品の精神的支柱となっている。