響きの良さで定評のある大ホールにおいて、どこに座るべきかは鑑賞体験の質を左右する大きな要素だ。総客席数約1,002席の空間は、木目の温もりを感じさせる内装と優れた余韻コントロールが施されており、1階席中盤から後方の中央ブロックはオーケストラ全体のバランスが最も綺麗にブレンドされる特等席として知られている。
一方で、ピアノリサイタルなど演者の手元や細かなニュアンスを堪能したい場合は、1階下手側の座席が最適な選択となる。また、視界の抜ける2階席最前列は、全体のダイナミズムを俯瞰しながら豊かな残響に浸るにはうってつけだ。臨場感と音質のどちらを重視するかによって、座席選びの狙いを切り替えるのが鑑賞のコツだ。