税務リスクと並んで日常的な不都合をもたらすのが、金融機関側の厳格化された運用規制です。未成年口座の開設には多くのデメリットと事務的ハードルが立ちはだかります。
かつては親が身分証を持参するだけで簡単に作成できた子供の通帳ですが、現在はマネー・ローンダリング防止対策の国際基準(FATF勧告)に基づき、本人確認書類の提出、マイナンバーの提示、親権者双方の同意確認が厳密に求められます。特に全国で利用者の多いゆうちょ銀行 子供名義口座の制限はその典型例です。1人1口座原則の厳格適用に加え、名義人本人以外の代理人取引に対する監視の目が強化されており、キャッシュカードの発行枚数制限や、窓口における高額出金時の本人同席・委任状確認が徹底されています。
さらに深刻なのが子供名義の口座凍結リスクです。子供が未成年のうちは親が法定代理人として取引可能ですが、万が一親が事故や病気で高度な判断能力を喪失(認知症など)した場合、親名義口座だけでなく、親が代理人として動かしていた子供名義の資産まで実質的な引き出し停止に追い込まれる事態が発生します。また、子供自身が海外留学や進学で住民票を移した際、マイナンバーの通知不備や住所変更手続きの遅れから口座が一時利用停止(ロック)されるトラブルも急増しています。