90年代後半、雑誌の表紙を飾りテレビ番組に引っ張りだこだった彼女の日常は、実は極限状態にあった。後に彼女が発表した自伝エッセイの中で、実の親との関係性について赤裸々に語った内容は、世間に大きなショックを与えた。親からの金銭的な過剰依存、子供を個の人間ではなく所有物のように扱う歪んだ価値観。芸能界で稼いだギャラは親の生活に消え、自分が何のために働いているのかさえ分からない暗闇の中にいたという。
彼女の生い立ちは、まるで一編の家族史・ドキュメンタリーを観ているかのような重厚さと切なさを帯びている。本来なら絶対的な安心感を得るべき「家族」という場所が、彼女にとっては逃げ場のない檻だったのだ。こうした壮絶な実体験は、現在の彼女が「我が子には決して同じ思いをさせない」という強い信念を持って子育てに取り組む最大の原動力となっている。