現場で最も頻繁に議論されるのが、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違いです。過去形にするべきか現在形にするべきか、迷った経験を持つビジネスパーソンは少なくありません。
文法および現代のビジネスマナーにおける明確な基準は、「感謝の対象となる行為や関係性が現在も継続しているかどうか」にあります。
- ありがとうございます(現在形):
相手との関係が今後も続く場合や、受けた恩恵・やり取りの効果が現在進行形であるときに用います。日常の会話、メールの冒頭(「平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます」)、社内での引き継ぎなど、大半のビジネス場面では現在形を使うのが原則です。 - ありがとうございました(過去形):
プロジェクトの完了、退職・異動の挨拶、イベントの閉会時など、対象となる出来事が完全に終了した時点でのみ使用します。取引先との長期的な関係性が続くメールの文末で「ありがとうございました」と結ぶと、「これで関係が終了する」というニュアンスを相手に与えてしまう懸念があります。
また、「どうもありがとうございます使い方」に関しても注意が必要です。「どうも」は「いかに」「どうしても」を語源とし、相手に対する強い感情を補強する副詞ですが、単独で「どうも!」とだけ発すると極めて略式な挨拶になります。フォーマルなビジネスシーンでは「どうも」を省き、「誠にありがとうございます」や「心より御礼申し上げます」を選択するのがスマートです。