都内のあるIT企業では、出社時に社員のバイタルと表情から算出されたコンディションスコアが自動的にチーム内で共有される。体調やメンタルが低下しているメンバーには、AIが「本日の負荷軽減」や「個室での休憩」を推奨する仕組みだ。
導入した企業の労務担当者はこう語る。「以前は手遅れになるまで気づけなかった異変に、事前のデータで手を打てるようになった。休職率は前年比で4割減った」。しかし、一方で「上司に自分の不機嫌や不安が筒抜けになるようで居心地が悪い」「スコアを良く見せようと無理に明るく振る舞う『感情労働の二重化』が起きている」という現場の悲鳴も根強い。