出版不況が叫ばれて久しい現代において、出版社である晋遊舎が発行する『LDK the Beauty』や、Webメディア『360LiFE』が放つ存在感は異彩を放っている。その根底にあるのは、メーカーからの広告費を1円も受け取らず、自社で製品を買い揃えてテストするという徹底した中立性だ。
巨大な化粧品産業において、広告主の意向に左右されないメディアは極めて稀有である。新製品が出るたびに繰り返される華やかなキャッチコピーや、インフルエンサーによるタイアップ記事の波の中で、読者は「何が本当の情報なのか」を見失いがちだ。こうした構造に風穴を空けたのが、晋遊舎の愚直なまでの検証主義である。
編集部が自社ラボや外部専門機関に投じる時間とコストは膨大だ。しかし、忖度のない本音レビューこそが消費者からの絶対的な信頼を勝ち取り、ひいてはメーカー側に真に質の高い製品開発を促す健全な市場循環を生み出している。