長年、労働者たちにとって敵対の象徴であり続けたのが西成警察署だ。要塞のごとき重厚な防壁で囲まれた同署は、幾度となく投石や放火の標的となった。特に記憶に新しいのが、2008年G8サミット直前に発生した第24次西成暴動である。警察官による労働者暴行疑惑を発端に、数日間にわたって警察署周辺が封鎖される事態へと発展した。
この時、現場で一斉に動いたのが大阪府警察の機動隊だった。装甲車を配備し、盾を並べて封じ込める警察側の対応に対し、現場では「また揉み消すのか」という怒声が飛んだ。かつては釜ヶ崎日雇労働組合などが交渉の前面に立ち、労働者の権利擁護と警察の不正追及のために声を上げてきたが、時代の変化とともに抗議の性質も変容していく。