山梨の果物栽培は、季節の移り変わりとともに収穫できる品種が次々と変化していくのが面白い。地元の農業協同組合であるJAフルーツ山梨の出荷データや生育状況を紐解くと、目的に合わせたベストな訪問時期が見えてくる。
シーズンの先陣を切る8月下旬からは、コクのある甘みと程よい酸味が魅力の「巨峰」が最盛期を迎える。続いて9月上旬から10月上旬にかけては、圧倒的な人気を誇るシャインマスカットと巨峰系の大粒品種が揃い踏みとなり、園内が最も華やぐゴールデン期に入る。
そして秋が深まる10月中旬以降の晩秋に真価を発揮するのが、古くからこの土地で受け継がれてきた歴史深い「甲州ぶどう」だ。小粒で淡い紫ピンク色をしたこの品種は、優しい甘みと爽やかな風味が特徴で、和梨のようなすっきりとした後味を楽しめる。時期をずらして訪れることで、訪れるたびに異なる味覚の発見があるはずだ。