表現の抑圧と解禁がめまぐるしく交錯したあの時代、タブーに挑んだ者たちが目指したのは単なる視覚的刺激ではない。権威や旧来のモラルに対する強烈な反逆であり、身体を通じた自我の解放だった。過激なカットが掲載された雑誌は発売と同時に売り切れ、街頭のスタンドから姿を消した。そこに広がっていたのは、単なる性的嗜好を超えた一種の社会現象である。
なぜ当時の大衆はこれほどまでに裸体に魅了されたのか。背景には、急速な都市化の中で「自らの肉体」を取り戻そうとする高度成長期特有のエネルギーが存在していた。表現者たちは警察のガサ入れや発禁処分と背中合わせになりながら、表現の領土を1ミリずつ広げていったのだ。