木村沙織のハートを射止めたのは、同じくバレーボール界で活躍した日高裕次郎だ。日高は名門・東邦高校から日本体育大学へと進み、実業団の強豪・NECブルーロケッツでオポジットやアウトサイドヒッターとしてプレーした経歴を持つトップアスリートである。
インドアだけでなく、砂浜の過酷な環境で戦うビーチバレーボールにも挑戦し、日本代表として日の丸を背負った経験を持つ日高。木村が所属していた名門・東レアローズとNECブルーロケッツという最高峰の舞台でしのぎを削った二人が急接近した背景には、日本バレーボール協会関係者を通じた共通の知人の輪があった。
トップ選手特有の重圧や怪我の苦悩を誰よりも理解し合える二人。競技生活の晩年、キャプテンとしての重責を背負っていた木村にとって、日高の包容力と飾らない人柄は最大の精神的支えだったという。2016年の大晦日に発表された結婚報告は、多くのファンを温かい祝福で包み込んだ。