Spick & Spanの揺るぎないアイデンティティを語る上で欠かせないのが、親会社である株式会社ベイクルーズの存在だ。創業者の杉原進氏が掲げた「生活を取り巻くすべての要素をおしゃれに、心地よくする」という哲学は、半世紀近くを経た現在もグループの根幹に息づいている。
単に流行の服を大量生産して流通させるビジネスモデルとは一線を画し、彼らが重んじるのは常に現場の直感と顧客との深い共感だ。バイヤーや企画担当者が「いま本当に自分たちが着たいもの」を妥協なく追求する姿勢が、店頭のディスプレイやバイイングの随所に色濃く反映されている。
時代が変わっても埋もれないオリジナリティ。それは、杉原氏が蒔いたカルチャーへの敬意と、作り手の情熱を最優先する企業風土から生み出された必然の果実なのだ。