作文を書き進める前に、まず頭に叩き込んでおくべきは「形式要件の完全遵守」です。国税庁が公表している募集要項では、高校生の部は原則として400字詰原稿用紙で3枚以内(800字〜1200字程度)と定められています。どれほど素晴らしい主張が展開されていても、文字数が規定を下回っていたり、原稿用紙のルールから逸脱していたりすれば、内容を吟味される前の段階で足切り対象となります。 原稿用紙の使い方における基本作法も厳格にチェックされます。1行目に題名、2行目に学校名・学年、3行目に氏名を配置し、本文は4行目から書き始めるのが標準的な指定です。段落の冒頭は1マス空ける、句読点(「、」「。」)や閉じカッコ(「」」)は行頭に置かず前行の最後のマスに収める、数字の表記は縦書きなら漢数字を用いるといった基本的な日本語表記のルールは、知性を測る一次フィルターとして機能しています。
審査関係者の証言によると、応募総数が数十万編に及ぶコンクールにおいて、下読みを担当する教員や税務署職員が最初に確認するのは「形式を満たしているか」です。規定枚数にわずか数行足りない、あるいは3枚目をはみ出しているといった初歩的なミスで、推敲にかける熱意がないと判断されてしまう実情があります。