新型385系の量産先行車は、洗練された流線型のフロントマスクと、信濃路の豊かな自然と調和するモダンなエクステリアデザインを纏って登場した。長年親しまれてきたパノラマグリーン車の展望思想をデジタル時代の感性で再解釈し、客室全体の窓配置やシートピッチが根本から見直されている。木曽川沿いの景観を存分に楽しめるよう設計された側窓は、従来よりも開口部が広げられ、車窓のダイナミズムを余すところなく乗客へ届ける。
特筆すべきは、車内居住性の劇的な向上だ。全席へのコンセント設置や高速車内Wi-Fiの標準装備はもちろんのこと、ビジネス利用を見据えた遮音性の強化が図られた。加えて、大型荷物置き場の拡充やバリアフリートイレの最適化など、多様化するインバウンド需要やユニバーサルデザインへの対応も抜かりない。山岳路線特有の揺れを感じさせない上質な空間づくりは、長距離移動の疲労感を劇的に軽減させるはずだ。