2000年代半ばから2008年頃までは「プラチナは金よりも遥かに高価な貴金属」というのが常識でした。かつて1gあたり7,000円を超え、当時の金価格(2,000円〜3,000円台)に圧倒的な差をつけていた時期があります。
しかし、2026年現在では金相場が1gあたり1万円を大きく突破する歴史的高値を更新し続ける一方、プラチナは5,000円台で推移しており、金がプラチナの2倍以上の価格をつける逆転現象が定着しています。
この差が生じた最大の理由は「有事の安全資産」としての性質の違いです。世界的な金融不安や地政学的緊張が高まると、各国の中央銀行や機関投資家は通貨の裏付けとして金を大量に買い入れます。対照的に、プラチナは景気後退局面で製造業が減速すると需要減少懸念から売られやすい側面を持っています。
裏を返せば、割高感が意識される金に比べてプラチナは割安感が際立っており、工業需要の回復や新規用途の開発次第で大きな上昇余地を秘めていると捉える投資家も少なくありません。