大瀬良投手の高潔な人格形成を語る上で欠かせないのが、2歳下の弟・元気(げんき)さんの存在です。元気さんは生まれつきダウン症を患っており、幼少期には周囲から心ない言葉を投げかけられたり、好奇の目に晒されたりすることもありました。
少年時代の大瀬良投手は、弟をからかう同級生に対して怒りを露わにして体を張って守り、悔し涙を流したと伝えられています。そして「弟が自慢できるカッコいい兄ちゃんになりたい」「自分がプロ野球選手として大活躍して家族を支え、弟に胸を張れる生き方を見せる」と心に誓いました。彼の強靭なメンタリティと努力の根底には、常に弟への深い愛情が存在していました。
プロ入り後もその姿勢は一切ブレることなく、契約金や年俸の一部を通じて地元・長崎や広島の障がい者支援施設への寄付活動を継続。オフシーズンには子どもたちを球場に招待するイベントを自ら企画するなど、社会貢献活動をライフワークとしています。作られたパフォーマンスではなく、自らの人生の原点に基づいた行動であるからこそ、多くの人々の心を揺さぶり続けています。