日本心理学会で発表された各種研究や対人社会心理学の領域では、パーソナルスペースの広さが個人の気質や警戒心、さらには置かれた環境によって大きく変化することが実証されている。一般的に、内向的な性格傾向を持つ人や感覚過敏なタイプほど、より広い個人空間を必要とする傾向が強い。
問題は、他者との境界線に対する感受性が低い人物の存在だ。彼らは悪気なく他人のバブル内に足を踏み入れる。距離を詰める側は「親愛の情」や「親密さのアピール」のつもりであっても、受ける側にとっては暴力的な侵犯でしかない。この空間認識の非対称性こそが、日常の人間関係で生じる違和感やストレスの根本原因となっている。