ネット上の議論を見渡せば、どこもかしこも泥仕合ばかりだ。誰かが間違いを指摘されても、論点をすり替え、相手を攻撃し返す光景が日常茶飯事になっている。スマートフォンの画面越しに増幅される承認欲求と、「一度でも弱みを見せたら社会的に抹殺される」という過剰な恐怖心が、現代人を追い詰めているのだ。結果として、ネット空間は「絶対に謝らない人々」の展覧会と化してしまった。
この現象は、単なるネットのノイズに留まらない。リアルな職場環境や家庭内にも地続きで侵入している。多様性が叫ばれる一方で、自分と異なる意見を受け入れるだけの心の余裕を、私たちは失いつつあるのかもしれない。