絶望の淵に沈んでいた彼に一筋の光を与えたのが、動画配信の世界だった。YouTube上でスタートした『堤下食堂』は、彼自らが包丁を握り、居酒屋メニューや家庭料理を手際よく作っていくチャンネルだ。かつてバラエティ番組で見せた鋭いツッコミではなく、どこか哀愁を帯びつつも温かみのある語り口が、徐々に視聴者の心を解きほぐしていった。
一方、インパルスの相方である板倉俊之は、唯一無二のパートナーを失った後も一人でシュールな小説執筆やピンでの番組出演をこなし、コンビの看板を守り続けた。板倉は公の場で堤下を辛辣なネタにしつつも、決して突き放しきらない複雑な愛情を持ち続けてきた。堤下が家庭という新たな安らぎを得たことで、長らく停滞していた二人の関係性にも、少しずつ変化の兆しが見え始めている。