長年、外食産業において「ドリンクバーの原価率は極めて低い」と語られてきた。かつての粉末溶解型や濃縮シロップ時代には、1杯あたりの原価が数円程度、原価率にしてわずか数%という時代が存在したのも事実だ。しかし、原材料費や物流コストが著しく高騰した2026年現在、その構図には大きな変化が生じている。
プレミアム化が進んだ現代のシステムでは、オーガニック果汁や直輸入のスペシャリティコーヒー豆を使用するため、1杯あたりの原価率は15~20%近くまで上昇しているという。それでも外食チェーンが投資を強めるのは、滞在時間の短縮と客単価の上昇を同時に達成できるからだ。「高付加価値な飲み体験」を提供することで、従来のドリンクバー単体価格300円前後から、600円〜800円台のプレミアムプランへの移行が順調に進んでいる。