2008年、フジテレビ系『笑っていいとも!』の木曜レギュラーに抜擢された当時、彼女はまだ20代前半の若手だった。ビヨンセの曲に合わせてダイナミックに口パクをする芸は、お茶の間に爆笑と同時に、ある種のカルチャーショックを与えた。しかし、スポットライトの裏側で、本人は激しい焦燥感と戦っていたという。
「ものまね芸人」として消費されていく自分。テレビのひな壇で求められる「デブキャラ」としての記号的な役割。求められる役割を完璧に演じながらも、彼女の心の中には「このままでいいのだろうか」という疑問が常に渦巻いていた。当時の日本のバラエティ界は、今よりもステレオタイプな体型いじりが横行していた時代だ。その中で彼女は、傷つきながらも、自分の武器をどう磨くべきかを模索し続けていた。