缶コーヒーで市場を席巻した一方で、抽出技術の探求にも妥協はない。とりわけ重んじられてきたのが「ネルドリップコーヒー」の技法だ。布製フィルターを用いてじっくりと抽出すれば、豆が持つオイル分と芳醇なアロマが滑らかに引き出される。機械化が進む現代にあって、この繊細な抽出プロセスへのこだわりは目を見張るものがある。
また、市場に流通するレギュラーコーヒーの品質維持においても、徹底した「カップテスト」が根幹を支えている。世界各地の農園から届く生豆を熟練のクラフトマンが五感で吟味し、ブレンドの調合率をミリ単位で調整する。手軽さと本物志向。一見すると対極にある二つの要素を融合させる技法こそ、同社の真骨頂だ。