銀幕デビュー作での大成功以降、彼は本格派俳優としてのキャリアを着実に積み上げていった。ボクサーとしての挫折と再生を描く伝記映画のような重厚な作品はもちろん、熱い情熱を傾ける指導者役や熱血漢を描いたスポーツドラマにおいても、彼にしか出せない唯一無二の凄みを提示し続けた。
近年では、平成・令和を代表する大ヒットドラマ『半沢直樹』での熱演が記憶に新しい。大阪編で登場する竹下金属の社長・竹下清彦役を演じ、主人公の強力な協力者として見せた情に厚い泥臭い演技は、視聴者の胸を強く打った。狂気と優しさが同居する演技力は、激動の半生を実際に駆け抜けてきた本物の人間しか持ち得ない深みから生まれている。