素材のポテンシャルを極限まで引き出す、地域伝統の技法とプロ直伝の調理レシピを公開します。
1. ギザミ瀬戸内海郷土料理「塩焼きの二杯酢・三杯酢浸し」
瀬戸内の家庭で最も愛されている食べ方です。下処理を終えたキュウセンに強めの塩を振り、魚焼きグリルまたは炭火で「やや焦げ目がつくまでじっくり強火の遠火」で焼き上げます。焼き上がった熱々の身を、あらかじめ作っておいた三杯酢(酢3:醤油2:みりん1:砂糖1、刻み生姜)の中へジュッと浸します。香ばしい焼き皮に酸味が染み込み、ふっくらした身の甘みが爆発的に引き立ちます。冷やしても味が落ちず、翌日も美味しくいただけます。
2. ササノハベラ煮付けレシピ
磯場に生息するササノハベラは、身離れがよく適度な歯ごたえがあります。酒100ml、水50ml、醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1、スライス生姜を鍋に入れて強火で沸騰させます。沸騰した煮汁の中へベラを投入し、落とし蓋をして中火で約8〜10分、煮汁を回しかけながら短時間で一気に炊き上げます。長時間煮込まず、煮汁にとろみがついた段階で火を止めることで、パサつきを防ぎふっくらと仕上がります。
3. ベラ唐揚げの作り方(中骨まで香ばしい二度揚げ)
小型のベラ(15cm未満)が大量に釣れた際は、唐揚げが最強の選択肢です。背骨の両側に深めの飾り包丁を入れ、酒と醤油、おろしニンニクで下味をつけます。片栗粉を薄くまぶし、まずは160℃の低温で約4〜5分じっくり揚げて骨まで熱を通します。一度引き上げて3分休ませた後、180〜190℃の高温で1分半二度揚げします。ヒレや中骨はスナックのように香ばしく砕け、中はジューシーな白身のコントラストを堪能できます。
4. ベラ南蛮漬けレシピ
素揚げにしたベラを、薄切り玉ねぎ、千切り人参、鷹の爪とともに、甘酢タレ(出汁4:酢3:薄口醤油2:砂糖1.5)へ漬け込みます。冷蔵庫で半日以上寝かせることで、ベラの繊細な脂が酢に溶け出し、骨ごと食べられる極上の常備菜へと進化します。