蕎麦が古くから健康食として重宝されてきた最大の理由は、強力な抗酸化作用を持つポリフェノールの一種「ルチン」が豊富に含まれている点にある。ルチンは毛細血管を強化し、血圧降下や生活習慣病予防に寄与することが知られているが、水溶性であるため茹で汁へ溶け出しやすいという弱点を持つ。
名店で供されるそば湯の濃厚な味わいを、市販のゆで麺調理で再現するのは長らく困難とされてきた。しかし、あらかじめ少量のそば粉を別容器で熱湯に溶き、昆布茶を耳かき一杯分加える「即席とろみそば湯」を作れば、栄養分を丸ごと余すことなく味わい尽くせる。食後にこの特製スープで残ったつゆを割って飲む贅沢は、まさに江戸前蕎麦の粋そのものだ。