では、発生した固形物はどう扱うべきなのか。専門家は「放置」と「無理な除去」の双方に潜む危険性を指摘する。固形物を長期間放置すると、鼻腔内の通気性が著しく低下し、正常な繊毛運動が妨げられて細菌の増殖床となる恐れがある。一方、爪や指先で無理にほじくり出す行為はさらに危険だ。
鼻腔の入り口付近にあるエリアは毛細血管が集まる非常にデリケートな構造であり、爪による僅かな傷からブドウ球菌などが侵入し、重篤な局所感染を引き起こすリスクがある。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の専門医らも、指での直接除去を避け、生理食塩水を用いた鼻洗浄や湿らせたティッシュでの優しいお手入れを推奨している。厚生労働省が発信する衛生啓発情報でも、手洗いの徹底とともに鼻腔粘膜を傷つけないケアの重要性が呼びかけられている。