矢沢マリアさんが広くファンの間で愛される理由のひとつが、その言葉の力だ。夫に媚びることなく、ときに鋭く、ときに温かく。そのスタンスは今も語り継がれている。
矢沢永吉の嫁となるマリアさんは、借金を35億も抱えた矢沢永吉さんに対して、「あなたはもっともっと上に行く男だし、行かなきゃいけない」「あなた知ってる?人を恨まば穴ふたつって。35億円は大変だけど、矢沢永吉が本気を出したら返せない額じゃない」「あなたはロックスターだけど、私がみる限りは裸の王様に見えるわ。周りに人はたくさんいるけれど誰にも守られていない」といった言葉を投げかけた。
35億円の借金を抱えた男に向かって「返せない額じゃない」と言い切れる人間がどれだけいるだろうか。矢沢永吉さんはそんなマリアさんの言葉に「マジで?」と3回も聞き返したそうだ。それほど、その言葉は現実から遠く思えたはずだ。しかし、結果として矢沢永吉さんは借金を完済した。
マリアさんは出会った頃、いつもイライラして荒れている矢沢永吉さんに対していつも冷静に的確に言葉をかけ、支え続けた。そして過去に裏切られた経験を持つ矢沢さんに対しては、「過去は忘れて、許してあげなさい。自分が苦しいだけだから」という言葉もかけていたという。これはマリアさんの人間的な深さを示すエピソードとして、今も多くのファンの心に残っている。