どれほど愛車を大切に維持していても、追突被害や駐車中の接触事故を完全にゼロにすることはできません。予期せぬ事故でフェンダーやドアを板金塗装することになった際、多くのドライバーが見落としがちなのが板金塗装コーティング保証の手続きです。
一般的に、コーティング専任業者で施工された車両には「施工証明書(保証書)」が発行されます。正規の専門店で定期メンテナンス(年1回等の更新点検)を受けている車両が事故に巻き込まれた場合、過失割合に応じた損害賠償において、相手方の対物賠償保険および自身の車両保険から「板金修理したパネル1面あたりの再施工費用」が確実に支払われます。
しかし、以下のケースでは保険金支払いを巡ってトラブルに発展するため厳重な注意が必要です。
- DIY施工の場合:施工金額を裏付ける第三者発行の施工証明書が存在しないため、工賃分の補償は一律で拒絶されます。
- 定期メンテナンス未受検:前回の施工から1年以上が経過し、契約で定められた点検を受けていない場合、約款上「被膜の有効期限切れ」と判断されて保険給付が認められないリスクが高まります。
- 板金工場側の無理解:事故修理を行った板金工場が「塗装後すぐに自前の安価なワックス系を塗って納車」してしまい、ユーザーが本来専門ショップで受けるべき再コーティングの権利を曖昧に消費してしまうケースです。
板金塗装を伴う修理が発生したときは、保険会社と修理工場へ「本車両は専門店のコーティング施工車両である」旨を即座に申告し、塗装の完全硬化インターバル(14日以上)を設けた上で、元々の施工代理店へ再コーティング作業を単独発注する取り決めを結ぶことが鉄則です。