事件発覚後、世論から最も激しい批判を浴びたのが当時の男性担任教員の対応でした。被害生徒が日々過酷な暴力に晒されていた教室において、担任教員はいじめの兆候を幾度となく目撃し、周囲の生徒からも相談を受けていたにもかかわらず、抜本的な救済措置を講じませんでした。
第三者委員会の調査や証言によって明らかになった担任の対応は、教育者としての危機管理意識を著しく欠くものでした。
- 暴力を「ふざけ合い」と認識:教室内で男子生徒が羽交い締めにされたり暴行を受けたりしている場面を目撃しながら、「プロレスごっこ」「やりすぎるなよ」と注意する程度で済ませ、深刻ないじめとして受け止めなかった。
- 生徒からの相談・異変の放置:被害生徒が泣きながら訴えたり、周囲の生徒から「いじめられている」という情報提供があったりしたにもかかわらず、学年主任や管理職への報告・情報共有を怠った。
- 加害者側への同調的な態度:教室内のからかいの輪に対し、担任自らが一緒になって笑っていたとする生徒証言も寄せられ、被害生徒を孤立無援の心理状態へ追い込む一因となった。
教室という密室で繰り広げられた暴力に対し、担任教員が「いじめ」として毅然と介入せず、事態を矮小化し続けたことが、被害生徒から最後のSOSの機会を奪う結果となりました。