足の作画難易度を跳ね上げるのが、パースがついた角度の処理です。特に正面向き、下から見上げるアオリ構図、上から見下ろす俯瞰構図では、極端な短縮遠近法(フォアショートニング)がかかるため、平面的に描くと破綻しやすくなります。
正面から見た足を描く際は、「すねの骨(脛骨)の正面ラインが親指と人差し指の間に向かって伸びる」という軸を基準にします。足首から足の甲が手前に向かって迫ってくるため、甲の長さは見かけ上短くなり、重なり(オーバーラップ)が強調されます。すねの断面円の上に甲の台形が乗り、その手前に指の半円が重なるという「重なりの前後関係」を意識して輪郭線を引きます。
アオリ構図(ローアングル)では、足の裏の接地感と立体的な厚みが主役になります。足の裏のアタリを取る際は、「かかとの楕円」「外側の接地ライン」「母指球・小指球のクッション」「5本の指」という4つのパーツに分解します。土踏まずの窪みによって内側に大きな空間ができるため、地面に触れている接地エリアと浮いているエリアのコントラストを明確に描くことで、地面をしっかりと踏みしめる力強いアオリ表現が完成します。
俯瞰構図(ハイアングル)では、足首のくびれと甲の傾斜面が最も広く見えます。くるぶしを基点として、足の甲が滑り台のように下へ傾斜していく立体感を表現するため、甲に走る腱の筋や陰影を放射状に薄く入れると、奥行きが劇的に増します。