世間を震撼させた通称「新宿ホスト殺人未遂事件」の真相は、一見すると突発的な暴行劇に映るかもしれない。だが、その裏には密室で膨らみ続けたあまりにも不器用で破滅的な愛憎劇が存在していた。
事件が起きたのは、東京都新宿区内のマンションの一室。当時、同棲生活を送っていた被害男性の腹部を、刃物で突き刺した。傷口は深部に達しており、一歩間違えれば命を落としていた極めて危険な状態だった。犯行直後の「好きで好きでたまらなかった」「彼を殺して私も死のうと思った」という取調べでの供述は、彼女が抱えていた情念の異様さを物語っている。
二人の関係は、単なる恋人同士という枠組みを超えていた。金銭的な依存と感情の独占欲が複雑に絡み合い、極限まで高まった緊張状態が、あの日の一撃へと繋がってしまったのだ。