若き日のローランド・ハーカー氏との事実婚生活に終止符を打った後も、彼女の愛の探求は終わらなかった。50代を迎えてから演劇評論家の勝見洋氏と再婚を果たし、人生の後半戦でも新たなパートナーシップを試みることとなる。この再婚劇もまた、一筋縄ではいかない波乱を含んでいたが、彼女は常に自らの意志で人生の舵を取り続けた。
事実婚、シングルマザーでの子育て、そして成熟期での再婚。一貫していたのは「自分を他者に明け渡さない」という哲学だ。病に倒れ、家族に見守られながら晩年を過ごすまで、彼女が選び取ってきた選択のプロセスそのものが、現代における多様な家族の在り方を予言していたかのようである。