長年にわたる大会の歴史において、悪天候による順延が大会の流れを劇的に変えた例は数多い。過去には長雨や台風の接近によって連日試合が中止となり、コンディションの維持に苦しむチームが相次いだ。雨で途切れた集中力、湿気を吸ったマウンドでの予期せぬ制球難、そして再開後の球威増したエースの力投――順延は時に下馬評を覆すドラマの引き金となる。
休養を得たエースが立ち直り、破竹の快進撃をみせて頂点へ駆け上がった年があれば、逆に連戦の疲労で伏兵に足をすくわれた優勝候補も存在する。試合順延という不可抗力は、チームの真の対応力と層の厚さを試す冷徹な試練なのだ。