過密なスケジュールと並んで漫画家の命を削る要因となっているのが、長時間の執筆作業に伴う「座り仕事の弊害」です。
机に向かい、同じ姿勢で1日12時間以上ペンを握り続けるデスクワークは、全身の血流を著しく停滞させます。漫画家に頻発する職業病として知られるのが、以下の症状です。
下半身の血流悪化から生じる深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)は、血栓が肺に飛ぶと命に関わる急性肺塞栓症を引き起こします。また、慢性的な腰痛や腱鞘炎、重度の肩こりによる自律神経失調症だけでなく、運動量の極端な低下と高カロリーな出前・エナジードリンクへの依存が重なり、高血圧・糖尿病などの生活習慣病が加速度的に進行します。
「座り続ける時間が1日11時間を超える人は、4時間未満の人に比べて死亡リスクが約40%高まる」という公衆衛生データが存在するように、机に張り付き続ける労働環境そのものが強力な健康リスクとして作用していました。