夜の街やSNSの裏アカウントで取引される錠剤型薬物の代表格が、通称「エクスタシー」と呼ばれる合成麻薬MDMA(メチレンジオキシメタンフェタミン)です。ピンク、水色、黄色、黄緑といった鮮やかな着色が施され、サイズも直径数ミリから1センチ程度と小さいため、警戒心を持たずに口にしてしまう被害が多発しています。
MDMAの特徴は、脳内のセロトニンを大量に放出させることで強い多幸感や共感作用、幻覚をもたらす点にあります。しかし、その効果が切れた後には重度の抑うつや激しい疲労感、不安感が襲い、精神的な依存へと引きずり込まれます。
さらに警戒すべきは、MDMAに似せて作られた危険ドラッグ(指定薬物・未規制化合物)の錠剤です。合成カチノン系や合成カンナビノイド系など、種類によって激しい錯乱、異常行動、幻聴を引き起こすだけでなく、心拍数の急上昇や急性心不全を誘発して命を奪うケースが後を絶ちません。