水原氏の通訳キャリアにおける金銭的待遇は、MLB球団からの正規給与と大谷翔平選手側からの個別報酬という2つの柱で成り立っていました。メディア関係者や球界関係者の証言、および米連邦検察の捜査資料から判明した詳細な内訳を辿ると、一般的なスポーツ通訳の相場を大きく上回る急激なステップアップの実態が浮かび上がります。
北海道日本ハムファイターズの球団通訳時代、水原氏の年収は約400万〜600万円前後というNPB通訳の標準的な給与水準でした。しかし、2017年末の大谷選手のメジャー挑戦に伴いロサンゼルス・エンゼルスと専属契約を結んだことで、経済状況は一変します。エンゼルス時代の給料は球団支給分で年間10万〜15万ドル(約1,500万〜2,250万円)程度でしたが、これに加えて大谷選手のマネジメント側から生活支援や専属サポートの手当が上乗せされ、実質的な年収は2,000万〜3,000万円規模に達していました。
さらに2026年オフ、大谷選手がロサンゼルス・ドジャースと10年総額7億ドルという歴史的契約を結んだ際、ドジャースにおける年俸として提示された基本給は30万ドル〜50万ドル(約4,500万〜7,500万円)でした。通訳という職種としてはMLB史上最高峰の待遇であり、一般的な球団通訳の平均年収(約8万〜12万ドル)の3倍から4倍に相当する破格の厚遇を受けていたのです。