スポンサーの要望を受け、民放各局は世帯視聴率から13歳〜49歳の個人視聴率を指す「コア視聴率」を重視する方針へ舵を切りました。しかし、若年層がテレビ受像機から離れている以上、若者向け番組を制作してもコア視聴率が思うように取れないというジレンマに直面しています。
さらに現場を苦しめているのが、容赦ない番組制作費の削減です。黄金期には1本数千万円が当たり前だったゴールデンタイムの番組制作費は大幅に圧縮され、現在では低予算で回せる「クイズ番組」「グルメ・情報番組」「過去の映像を再利用したまとめ特番」が乱立する事態に陥っています。
予算削減はスタジオセットの簡素化やロケの縮小にとどまらず、下請けの番組制作会社への過度なしわ寄せを生んでいます。低予算と過密日程が常態化したことで新しい企画に挑戦する体力が失われ、結果として視聴者がさらに離れていくという「負のスパイラル」が現場を覆っています。